戦略論の基礎(SCP理論とポーターの5フォースモデル)
経営戦略論の基本的なフレームワークとして、「SCP理論(Structure – Conduct – Performance Theory)」があります。
SCP理論は経済学の一分野である「産業組織論(Industrial organization)」をベースとした理論で、M.E. Porterの5 force モデルの基礎となる考え方です。
SCP理論は経済学をベースとしているため、経済学(完全競争)との対比で考えると理解しやすい内容と思われます。
経済学(完全競争)と経営学の対比
項 目 | 経済学(完全競争) | 経営学(SCP理論) |
❶ 売手と買手の価格への影響力 | 売手・買手とも多数で、市場価格への影響力 がない | 売手・買手が(価格)交渉力を持つ |
❷ 製品・サービス | 同質的(差別化されていない) | 差別化されている |
❸ 市場に関する情報 | 売手・買手ともに完全な情報を持っている。 | 不完全な情報しか持っていない (情報の非対称性/不完備情報) |
➍ 参入障壁・撤退障壁 | 市場の参入障壁・撤退障壁がなく、参入・退出は 自由 | 市場への参入障壁や撤退障壁が存在する |
❺ 企業利潤 | 正常利潤(市場で生き残れる最低限の利潤) | 超過利潤(競争優位) |
ポーターの5フォースモデル
試験直前期での教材としてはお勧めしませんが、(本試験まで間がある)秋の夜長に読む経営学の書籍として、以下をお勧めします。