IS-LM分析❶(財市場と貨幣市場の均衡)
今回もIS-LM分析の動画に関するご紹介です。
前回まではIS曲線、LM曲線の特性や導出プロセスを詳しく見てきましたが、今回はいよいよIS曲線とLM曲線を同一座標平面上に重ね、IS曲線(財市場の均衡)とLM曲線(貨幣市場の均衡)を同時に分析することになります。
IS曲線やLM曲線の形状の話(例として、「右上がり」、「右下がり」、「傾きが急」と「貨傾きが緩やか」など)の場合は、各曲線の傾きを意識します。一方、IS曲線とLM曲線のシフト(右方シフトや左方シフトなど)の場合には、各曲線の切片を意識します。つまり、「形状を問う問題 = 傾きを意識」,「シフトを問う問題 = 切片を意識」となります。
なお、以下のIS曲線やLM曲線の式の形は覚える必要はありません。条件式を用いて自分で導出できるようにすることが大切です。
さらに式の導出も、(試験直前期にはお勧めしませんが)1度だけでなくできれば2度3度…と時間のある時に(納得いくまで)実際に手を動かして導出してみることをお勧めします。
また、導出の元となる式も形(文字式)を覚えるのではなく、「投資は利子率の減少関数」、「貨幣需要には2つあって、(1)取引需要は所得の増加関数、(2)投機的需要は利子率の減少関数」というように、IS曲線やLM曲線の構成要素やその特性を理解することが大切です。
式が導出できれば、公式など暗記する必要はありません。また、「(いつでも導出できるので)暗記しなくても良い」という心の余裕から、自然に覚えてしまいます。

今回の動画では過去問(平成28年第11問)を用いて、財市場と貨幣市場の均衡を説明しています。