2部料金制(経済学より)
今回は、令和3年第20問の経済学から2部料金制について考えたいと思います。
2部料金制とは
「2部料金制」とは、水道料金などの公共料金で採用されており、利用した分だけかかる従量料金部分と、利用に関係なく一定額が徴収される固定料金に区分されるような料金体系です。令和3年第20問は遊園地の例でしたが、前者の従量料金部分が「アトラクションの乗車料金」、後者の固定料金部分が「入場料」という設定の問題でした。
2部料金制と余剰分析
2部料金制は市場(価格)支配力を持つプライスメーカーの理論なので、経済学で言うと独占市場における余剰分析の問題となります。
独占均衡は、MR(限界収入)=MC(限界費用)ですが、令和3年第20問は少し違う視点から出題されていたので、題意が読み取りにくい問題でした。
ちなみに、本問の出所は、A Disneyland Dilemma: Two-Part Tariffs for a Mickey Mouse Monopoly(Walter Y. Oi)という1971年の論文と思われます。
詳しい解説について興味のある方は、以下の動画をご覧ください。