中小企業診断士試験に「簿記」は必要か?

中小企業診断士試験に「簿記」は必要か?

しばしば話題になるテーマではありますが、私自身は以下のように考えます。

合格を目的とした場合、必ずしも簿記は必要ない

以下がその理由です。

簿記知識が必要な問題はそれほど多くない

1番目の理由として、簿記知識を直接問う問題は少ないということが挙げられます。

1次試験においてせいぜい2~3問、2次試験(事例Ⅳ)については基本的に簿記範囲からの出題はありません。

特に、1次試験の「財務・会計」に関しては、財務(ファイナンス)の方が(出題範囲がほぼ決まっていて)点数を上げやすいので、そちらに注力した方が得策だったりします。

習得に時間がかかる

2番目の理由として、習得に時間がかかるということです。

私は、今でこそ簿記がかなり得意なのですが、実は簿記を習い始めた学生時代は簿記が全く理解できませんでした

(講義内容が全く理解できないので)講義も面白くなく欠席を繰り返していました。一時は単位取得さえ危ぶまれる状況に追い込まれました。

その後(心を入れ替えて?)基礎の基礎からやり直した結果、徐々に分かるようになってきて、簿記の勉強がとても面白くなりました。

ただし、このような状態になるには1カ月程度はかかっていると思います。

勉強が面白くなってくると、自分でどんどん勉強できるようになってきます。

当時は大学生で、かつ、夏休み期間でもあったので、(簿記を勉強する)時間はあり余るほどありました。

さらに勉強を続け、後日受験した日商簿記検定2級では満点で合格できました。基礎の基礎からやり直して、約4~5カ月かかって「簿記がある程度得意」という状態になりました。

1次試験の得点戦略と簿記

この記事を書いているのが6月中旬。

1次試験まで約1か月半強という時期なので、(8月の1次試験に向けて)今から簿記の勉強をすることは個人的にお勧めしません。例えば、試験2日目の3科目に集中した方が得点は遥かに伸びるからです。

簿記が苦手な方は、財務」(CVPなどの管理会計分野を含む)を固めて、まずは足切り回避を目指すべきでしょう。

簿記以上に厄介なのは…

個人的に簿記以上に厄介と感じているのが「会計理論」です。

典型テーマかつ易し目の論点から出題されれば比較的容易に得点できますが、手薄なテーマが出題されたり、典型テーマであっても、過去問われたことがない論点が出題されると、途端に得点が困難となるからです。

過去問を分析して今さらながら気づいたのは、「会計理論の問題の難度が、年度ごとの財務会計の難度を大きく左右する」ということです。

しかし、会計理論も気をつけないとどんどん深みにはまるので、過去問で出た論点に絞って勉強する等の割り切りが必要と思います。

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